“Rupa is identical with Sunya” – Sunya-
色即是空 -空-
他界は「無」なのか。
私にとって、死はトンネルをくぐってブラックホールのような闇に吸い込まれていくイメージがある。
死は煩悩から開放されてケガレのない世界へ向かうとほとんどの人が考えているようだ。それをトンネルに例えれば、向かうその先には光に満ちた出口であるそうだ。恐れながらもそのイノセンスの世界に憧れる死生観は、現世の現実生活を否定しているかのように私は思った。
生きている間に体験しえない世界だからこそ、私たちは理想な桃源郷を死に投影し、それを遠くから眺めているのではないか。
OHP映写機、フィルムにアクリル絵具 / H3000xW6600mm(screen size)
Show
2007.29 – 12.9
「鏡」-微睡みと反射-展
京都精華大学ギャラリーフロール
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“Rupa is identical with Sunya” -Rupa-
色即是空 -色-
中国系社会では、葬儀の折に冥土で用いるとされる銭、服や家屋を焼いて故人の霊にささげるという習慣がある。
豪邸に住むことなど現世で果たさなかった夢を、せめてあの世で実現するかのように彼らは紙銭を燃やし続ける。
死後の世界も今の世界と変わらない社会生活があるとしたら、死は何を意味するだろう。欲望から開放される世界であってほしいと思う人もいる一方、貧しさから開放されたいと切実に願う人たちは希望を死後に託し、欲望をこの形にしたのである。
紙銭 / H3000xW5360xD100mm / 2007
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2007.29 – 12.9
「鏡」-微睡みと反射-展
京都精華大学ギャラリーフロール
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