作品は私が製作した「Reality」と長野良亮氏が製作した「Possibility」との2部に分かれています。「28センチ四方の額縁の中で今もっとも気になることを表現してみる」という唯一の条件を設定したところから始まったコラボレーションです。
私の今回の平面作品には細かい工夫を施してあります。現場で実際作品をご覧になった方は印刷の質感に気づいたのかもしれません。実は写真をデジタル処理して、マット紙にインクジェットプリントで出力したあと、さらにカラーコピー機を使ってレイヤーを重ねたのです。木版画の多色刷りでは当たり前の作業ですが、私は電子メディアによる複合的な表現を試みました。
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