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金紙
Papers

「存在」 シリーズ
"Existence" Series

/紙銭、木枠
/250x450x1680
/京都精華大学
 ・映像分野・大学院生展「4 media artists」

 これらの「金紙」と呼ばれる紙は燃やされて、灰としてこの世に残る宿命です。

 燃やせば、死後の世界に「金」として届くと信じられているからです。

 信じることとは何か、存在とはどういうことなのか、考えさせてくれる行事です。

 先祖があの世で裕福に過ごせるように祈りながら行われる焼金紙の意義を裏つけるように、行事には多くのルールが定められています。あの世で使いやすいように額面さまざまを用意したり、必ず印刷面が上向きの状態で燃したり、女性に跨られるのを避けたり…実に慎重かつ真剣に扱われています。その意味も知らない(私を含めた)子供たちは燃やす行動だけに興味を持って、手伝いに夢中です。「世の中がリサイクルに尽くしているところ、こんなに燃やしていいのか…」と、紙としての存在の価値観が変わった私はつぶやいた。とたん、「これは灰にしか見えないのか?」と父に怒られました。

 存在とは何か。目に見えて、手に取れる、物理的に解釈できるものだけが確かな存在なのでしょうか。現代の科学を信じるように、風俗習慣を従い死後の世界信じることによって人々はより確かな存在を手に入れたような気がします。

信じる 燃やされる金紙

独我論検証  うちなる「私」に志向を

二元論検証  紙(物質)と光(精神)

居る検証 血、肉、髪の構成

反復性検証 故郷と記憶